グッバイ・ヤスパー

先日ついにヤスパー・シレセンがアヤックスを去ってしまった。

正GKの座をつかんでから毎年、毎年
「今年は移籍するのかな・・・行かないでくれ・・・残った!!」と繰り返し、
2013-14、2014-15、2015-16、そして2016-と、ひょっとしたらこのままずっとアヤックスにいてくれるんじゃないかとか思うくらいには移籍せずに残っていてくれたのですが(※本人は最後はNECでプレイしたいというようなことを言っているようです。)、さすがに(大好きなメッシのいる)バルセロナへの移籍は断れなかったようで、おそらく2ndキーパーになるだろうこともわかっていながら移籍することになりました。


もっとも、アヤックスでこれ以上プレイしても上位のチームと対戦することは現段階では非常に難しく、上に行きたいのであれば移籍もやむをえないと思うのです。
だから、今回は彼の今後の活躍を切に願って送り出さなければならないと思うのです。


ところでシレセン移籍の際に、割と検索かけてシレセンの話題を追っていたのですが、どうも「あのキーパーはPK止めれない」とか「しょぼい」とか言われるのをちらほら目にしたのでちょっとそこになにか言えたらと思うのです。
そもそも成績が悪いとはいえオランダ代表の1stキーパーをしょぼいというのはどうかと思うよ。
アヤックスの試合では時々発生するスカスカディフェンスラインを1人で守っていたといっても過言ではない。
1試合6セーブとか普通だよ。しかもほとんどが1-1での状況だったりするよ。
意味わかんないよ。
アヤックスのディフェンスもっと頑張れよ。
今シーズンマジで不安なんだよ・・・。

で、シレセンと聞いて多くの人が思い出すのがワールドカップでのPK戦直線での交代と勝利、翌試合での再びのPK戦からの敗戦でしょう。
あそこで多くの人に「このキーパーはPKは苦手だ」とイメージされてしまったと思います。
確かにPK自体のセーブ率はどう頑張ってお世辞にも「良い」とは言えず「悪い」になってしまうのですが、果たしてそうなのだろうか、と。


ここからはかなり贔屓目に書くので読みたくない人はそっとブラウザを閉じてね。
自分が見ていた限りでも確かにシレセンはPKを止めてはいない。
しかし、PKのボール方向にはしっかりと飛んでいることは多い。
正直なところシレセンがPKが苦手というよりは、キッカーがうまく蹴りすぎている。というイメージです。
実際練習動画等では問題なく止めていますしね。
そして、周りがシレセン=PK苦手といえば言うほど「PKキッカーが気楽になってしまう」と思うので、思っていても言わないでほしいと思うのです。
どのチームのキーパーだって「あのキーパー○○が弱いんだぜ」といわれ続けれてしまえば、その選手は苦手を意識してしまうだろうし対戦相手はそこで勝負しかけたり、そのポイントでは余裕が生まれてしまうでしょう?
(だから、画家さん相手ではもっとハイボールで勝負するといいと思うよ!今いないから言うけどさ!)

シレセンのひとつの悪い(?)性格に「周りのよく見えるプレイに憧れがち」というのがあります。
割とよく聞く「ノイアーのまねしてる」といわれてしまうプレイですが、これはノイアーのプレイがすばらしく、シレセンが彼に追いつくため、そしていずれ追い越すために良い所を吸収しようとトライしているからなのだと思います。
PKが止めれないと話題になった際に良く相手キッカーにわざと声をかけたり、大きく動いてみたりしたのは、クルルのPKスタイルを試してみたいと思った体と思います。
ワールドカップまでのPKシーンでは正直そんなバタバタ動いているところ印象にないですからね。


なのであまりシレセンのプレイに対してあれやこれや周りが言うのは彼のプレイの成長につながりにくいと思うのです。
しっかり自身をもって自信を持ってプレイすれば常に良いパフォーマンスを見せてくれる選手だと信じています。


そもそも試合中にPKのピンチになるようなシーンはほとんどないだろうし、PK戦にもつれ込むようなチームに移籍しているとは思えないので、そのあたりは考えなくても良いと思うのです。あるかわからないPKの失点よりも自分たちの得点力を信じてください。


ぶっちゃけシレセンが一番悪いと思うのは、ゴールキックでのロングボールの制度の低さだよ。


それに、だいたい本当にシレセンのちょっと悪いところは
私服がダサイ(最近はアディダサーを脱出したっぽい?)
音痴(国歌斉唱がね・・・)
とか、そういうところだよ・・・書いてて切ない。




今後はあまりプレイを見ることは出来なくなるだろうけど、オランダよりもさらに遠いスペインの地で頑張ってくれ、ヤスパー。

Jasperbedankt!






おまけ
シレセン出演の寝具CM